蔵出し。茉莉花編
茉莉花(まつりか)、茉っちゃんは可愛かった。
保護団体の代表さん宅で初めて会ったときの茉っちゃんは、そりゃあもうブサイクを超えてて「なんだ、このマントヒヒ」って観察してたヤマシタの横でヌケ作妹には天使に見えていたらしい、と言うか確かに手触りは羽毛を超えてツルフワでしたが。
思い出すだけで涙が出てくるブサイクさ。
それが、数日も経つとセイカツ舎には不釣り合いな美人に変貌。
いつか「小さい頃は、ほんと可愛かったのに。こんなにふてぶてしくなっちゃってさ」って言う日が来るものだと思ってたのに。